『指差し点呼感謝』は、いつでもどこでも速攻で「今、ここ」に戻るために役立つツールです。使用方法は簡単。車掌さんが行う「指差し点呼確認」に『感謝』をプラスします。
< 手順 >
1)腕を伸ばして指差しする
2)指の先にあるモノの名称を声に出して「○○」と呼びかける
3)感謝できる理由を考えて、「○○、(感謝の理由)ありがとう!」と声に出して言う
例)指差した先に窓がある ⇒「窓、外の世界を見せてくれて、ありがとう!」
例)窓の外の木を指差す ⇒「木、酸素を作ってくれて、ありがとう!」
例)照明器具を指差す ⇒「灯り、夜も本を読めるようにしてくれて、ありがとう!」
腕から動かして指差し、しっかり声に出して言うことで五感を刺激し、「今、ここ」とつながるために必要な神経群を活性化させることができます。始めから気持ちが伴っていなくてOKです。形だけ、頭で考えた理由で構いません。次第に物事に気づきやすく実感が伴ってきて対象物の本質に気づき、自然に感謝が湧いてくるようになります。朝目覚めた瞬間から夜眠る時まで気づいたら使ってみましょう。良い気分が定着してきますよ。
『指差し』は、人間特有の行動です。人が「指差し」するとき、興味、関心、シェア(分かち合う)する、共感する、と言った意味があり、乳幼児の発達段階を確認する指標にもなっています。指先、腕、首などの動きは、人とつながるための社会神経群(顔の表情や向き、声のトーン等を司る)を活性化します。
『点呼』には、対象物を場面から切り取って認識することで、自分の存在を位置づける意味があります。それぞれの『個』が存在することで、『つながる』ことができるようになるのです。人が対象に名前で呼びかけるとき、アイデンティティ 関係性 バウンダリー等の感覚に作用しています。
『感謝』のポジティブな力は、よく知られるところです。「ありがとう」の言葉は、精妙で高い波動をもっているという研究も数多くあります。「ありがとう」と口に出して言うことで、マインドは感謝の理由を探し始め、対象物のポジティブな面に注目します。
始めは気持ちが伴っていなくても繰り返し行っているうちに物事のポジティブな面に注意を向けるようにマインドが癖付けられ、次第に物事の本質や存在価値に気づきやすく、感謝が自然と湧き出るようになってきます。
また感謝の言葉を発するとき、誰よりも先に自分の体(潜在意識)が聴いています。潜在意識には、自分と他者の区別が無いため、発せられた感謝は自分自身が受け取り、自己肯定感を高めます。
『指差し点呼感謝』は、誰にでも安全にできる認知行動療法です。 リセット®「自律運動による心と体の自己回帰法」の補助的ツールですが、日常の中で朝目覚めたとき、ちょっと疲れたとき、ついネガティブな考えが浮んでくるときなど、いつでもどこでも使ってみてください。慣れてくると一瞬で気分を切り替えることができるようになるでしょう。毎日を気分良くお過ごしください。
文責:予防医学療法研究会 (JPMI) ナナ ブライト